スクワーム

 ジョージアの田舎町を舞台に地中から現れた無数のゴカイ(ミミズではない)が人間を食い尽くす!古今東西あらゆる種類の動物が人間を襲ってきた動物パニック映画の歴史の中でも極北的な一本(人食い映画コレクターのid:pontennaさんには「いや違う!」と言われるかもしれないけど)。セブンアンドワイでFOXのカルトコレクションが半額セール中だったので思わず購入しました。たぶん「月曜ロードショー」で見て以来の観賞。
 高圧電流が地上に流れてゴカイが凶暴化するんだとばかり思ってたら、電流はあくまで土の中から出てくるための理由付けで、この地方のゴカイは昔からちょっと凶暴だった、という凄い説明があってびっくり。低予算ということを念頭においても町ひとつが壊滅する様があまりに描写不足すぎたり寄り道の多い脚本とか弱点も多いのですが(でも狭い田舎町特有のイヤーな感じはよく出てる)、ドアを開けたら部屋一杯分のゴカイがなだれ落ちてくる!家の一階部分がまるごとゴカイの海に飲み込まれる!というクライマックスの描写はやっぱりエグさ満点で、つくづくスタッフの苦労が偲ばれます。うら寂しい主題歌や、死んだと思った登場人物のひとりがちゃっかり生き残るオチもよかったし、冒頭のミニチュア特撮もなんだか得したような気分になりました。

(4/6追記)
 この映画の監督、ジェフ・リーバーマンが後に撮った「悪魔の狂暴パニック」が3月にDVDリリースされる予定だったのですが、いま見たらAmazonでも取り扱ってない…同時発売だったアラン・ルドルフの「悪魔の調教師」がやっぱりいけなかったのか?