さらば愛しき女よ
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- 発売日: 1993/06/25
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70年代に行われたフィリップ・マーロウ物の映画化といえば、ロバート・アルトマンによって現代風に大きくアレンジされた「ロング・グッドバイ」(73年)が有名ですが、その2年後に作られたこの映画はアルトマンとは真逆のアプローチで、たとえばストーリーと平行してジョー・ディマジオの連続安打記録が進行するなど(これは映画オリジナル)40年代当時の風俗やムードを忠実に再現しています。
脇役もクセ者ぞろいで、事件の発端となる謎の男・大鹿マロイには「外人部隊〜」にも出演した巨漢俳優ジャック・オハローラン(「スーパーマン2」のデッカイ人ね)。マーロウに絡む刑事に大ベテランのジョン・アイアランドと狡猾そうなハリー・ディーン・スタントン、出てくるだけで怪しげなアンソニー・ザーブに「マニアック」のジョー・スピネルまで登場。
無名時代のスタローンがチンピラ役で出てるのはけっこう有名な話ですが、実は「ロング・グッドバイ」にはやはり無名時代のシュワルツェネッガーが似たような役で出ていて、そこまでアルトマンに対抗しなくても…と思いました(いや、偶然だから)。ちなみにスタローンとジョー・スピネルは実生活でも友人で「ロッキー」や「ナイトホークス」など共演作も多いです。
しかし、この映画が成功した要因の75%くらいは、謎めいた美女を演じたシャーロット・ランプリング様の魅力!ハリウッド女優を起用せずにあえて英国から彼女を招いたのは大正解。特別肉感的というわけでもないのに、全身から磁力のような魔性のエロティシズムを発散し寄り付く男を破滅させる凄いファム・ファタールぶりを発揮。さすが「愛の嵐」の人は違うね!(よくわからない褒め言葉)
もちろん雰囲気だけに寄りかかってるわけじゃなくて、探偵業は金のためとうそぶきつつも、大鹿マロイとの奇妙な友情や父親を殺された少年のためあえて火中の栗を拾いに行くマーロウの“卑しき街をゆく誇り高き騎士”ぶりもちゃんと描かれてて格好いい。
ミッチャムは78年にも「狼よさらば」のマイケル・ウィナー監督の「大いなる眠り」で再びマーロウを演じていますが、舞台がロンドンに替わっていてあまり評判がよろしくないです。ぼくはまだ見ていないのですが…。
なお原作は、「ロング・グッドバイ」に続いて村上春樹氏による新訳版が出る予定だそうです。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))
- 作者: レイモンド・チャンドラー,清水俊二
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- 作者: レイモンド・チャンドラー,村上春樹
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超名作アドベンチャーDS レイモンド・チャンドラー原作 さらば愛しき女よ
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