キム・ギヨン コレクションBOX

 「キム・ギヨン コレクションBOX」本日届きました。画質や映画の内容そのものについてはid:anutpannaさんがくわしく紹介されていますので、特典映像等について書いておきます。
 4枚ディスクのうち「高麗葬」「蟲女」「肉体の約束」にはそれぞれギヨン監督についてのドキュメンタリーが併録されていて、まず「高麗葬」には『監督ら、キム・ギヨンを語る』。これはたぶん、昨年の東京国際映画祭で『キム・ギヨンについて私が知っている二、三の事柄』のタイトルで上映されたのと同じものじゃないかと思います。これのみ日本語字幕あり。
 「蟲女」には『キム・ギヨン、キム・ギヨンを語る』。死去する前年の97年製作で、カメラがギヨン監督の自宅を訪れ、書斎で監督本人がパイプ片手に自作について語るインタビュー映像。この自宅の火災でギヨン監督は夫人とともに亡くなってしまうのですが…。日本語字幕なしなのは残念ですが、英語字幕付きなのでなんとか内容は把握できます。
 「肉体の約束」には、韓国の映画人を追ったシリーズの一本と思われる、97年の第2回釜山国際映画祭に参加した監督の姿を追ったドキュメンタリー。これも英語字幕つき。
 あと4作品とも若手監督や映画評論家による音声解説が収録されていて「高麗葬」は『血の涙』のキム・デスン、「蟲女」はボン・ジュノ、「異魚島」は『八月のクリスマス』の脚本家オ・スンウクが参加…と思います。英語表記から読み取ってるだけなので間違ってたらごめんなさい。いずれも英語字幕表示可能。
 また同梱のブックレットはハングル・英語両表記で、作品解説やフィルモグラフィに加えて「高麗葬」の紛失部分のシナリオも掲載。これだけのボリュームでこの価格なら、たとえ画質の悪さを差し引いても、買って損はないと思いますよ。
 時間の都合でまだ本編もきちんと見れていないのですが、明らかにスタジオ撮影の「高麗葬」で、夜の場面で俳優たちが白い息を吐いてるのはどうやって撮ったんだろう? まさか「エクソシスト」みたいに冷蔵庫内にセットを組んだとも思えないし…。