暴力教室
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2005/11/21
- メディア: DVD
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かつて桃井かおりは優作の芝居を「怪獣みたい」と評して激怒させたらしいが、この映画の優作はまさに怪獣そのものだ。ノッシノッシと歩き回り、肩を怒らせ、顔面で相手を威圧し、凄まじいパワーで張り倒す。遂には学校一つを完全に崩壊へと導いてしまう黒い破壊神。
対する舘ひろしは、とても30年後にガッキーと入れ替わるとは思えない本物の不良っぷりを見せつけるだけでなく、ジミー・ディーンばりの甘えた上目遣いで見る者(主に女性)の同情を引こうとするものの、優作の鉄拳の前にはまったくの無力。しかも家に帰れば毎晩丹波哲郎の説教が待っているのだから、これではグレるか大人物になるかの二つに一つしかないような気もする(でも丹波義隆を見てると世の中そうそううまくはいかないらしい)。
そもそも名門校なのに理事長・安部徹、校長・名和宏、教師・室田日出男&小林稔侍というメンツが揃うのがさすが東映。でも女教師・安西マリアには色々教えて欲しいかも(何をだ)。
クライマックスを飾る名和校長対破壊神優作のデスマッチと、主演2人が肩を並べるラストを見ていて気づいたのだけれど、この映画って「燃えよドラゴン」の巧妙な換骨奪胎なんですな。つまりブルース・リーが優作で、ジョン・サクソンが舘ひろし、名和宏がシー・キエン。じゃあジム・ケリーは誰かというと…あっ、ジェームズ藤木だ!(殺されてないけど)。